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『夫に間違いありません』第4話 考察|「二人で隠し通そう」の破壊力—“家族を守る嘘”は正義になり得るか

民放ドラマ

※本稿は第4話の内容に触れます(ネタバレ注意)。

1) 第4話の核心:自首か、隠蔽か——“正論×現実”の挟み撃ち

一樹(安田顕)から「藤谷瑠美子を殺した」と告げられた聖子(松下奈緒)は、自首を促す“正論”と、子どもたちが“殺人犯の子”として烙印を押される現実との板挟みになる。ここで一樹が放つ「二人で隠し通そう」という台詞は、倫理の線を一気に越える合図でありながら、同時に家族を守りたいという欲望に最短距離で刺さる“悪魔の提案”。第4話は、この言葉の引力に抗えるかを徹底的に描く。公式の第4話予告も「引き返せない罪。下す究極の決断」と題し、聖子が岐路に立つ構図を明示している。

2) 事故か、故意か:法と物語のグレーゾーン

一樹は「殺意はなかった。事故だった」と弁明する。もし過失致死や傷害致死の線であれば、直ちに通報し救護義務を果たしたかが法的評価を左右する。にもかかわらず隠蔽に向かうのは、罪の軽重より“世間の眼差しの重さ”を恐れている証左だ。ドラマはあえて犯行態様を曖昧に保つことで、視聴者を“法の条文”ではなく“選ぶ言葉と行動の順序”へと引き戻す。第4話の番組情報・報道でも、聖子が子どもたちのために「究極の選択」を迫られる点が強調された。

3) 聖子の動機は「母の合理性」

スーパーで紗春(桜井ユキ)から「親のせいで好奇の目にさらされる子どもは気の毒」という言葉を聞いた聖子は、家族被害(スティグマ)を具体的なコストとして想像してしまう。これにより“正義=自首”の一本道が揺らぐロジックが、感情論ではなく生活の現実として立ち上がる。この会話を配置した脚本は巧みで、聖子の迷いは“母としての合理性”から導かれていると解釈できる。

4) 天童(宮沢氷魚)の違和感:第三者視点が物語を健全化する

天童は、キャバクラで瑠美子を見かけた記憶からニュースに違和感を覚える。当事者の物語(聖子・一樹)が“家族を守る物語”に閉じていく一方で、天童は社会の物語(事実検証)を持ち込む存在。彼の視点は、物語が感情だけで暴走しないための外部監査の役割を担う。今後、天童の“違和感”が事件の別角度(関係性・アリバイ・動機)を掘り起こし、物語を再びオープンにする可能性が高い。

5) 光聖(中村海人)の接近:秘密の連鎖はどこで断てるか

公式情報が示す通り、弟の光聖は“姉の秘密に近づく”。このラインは嘘の連鎖が身内に侵食する怖さを描くフェーズで、聖子の“守り”が逆に家族を蝕むことを告げるベル。光聖が真相に触れたとき、彼が選ぶのは告発か、共犯か、それとも第三の選択か。彼の職業・立場(周辺人物との距離)次第で、事件の扱いが大きく変わる地雷原だ。

6) 未回収の論点と仮説

瑠美子との具体的関係性:一樹に“動機”はあるのか。金銭・感情・弱みの三軸で再点検が必要。

死因と現場処理:事故を主張するなら現場痕跡(通報の有無、救護、移送)が鍵。隠蔽行動があるなら、過失→故意同視のリスクが跳ね上がる。

“夫の不在の1年”の空白:第1話から続くコア謎。空白期に瑠美子と何があったのか——時間軸を詰めると、第三者介入の可能性(共犯/別件)が浮かぶ。

7) 第4話で回収されたもの

聖子の“選ばされる構図”が明確化:主体的に舵を切るのではなく、外力(世間・家族)に追い込まれる様が可視化。

メディア露出の圧:ニュースで繰り返し報じられることで、“隠し通す”非合理がにじみ出る。情報社会を舞台装置にせず劇的圧力として使えている。

8) 次回への予想:嘘の“支点”はどこで折れる?

法的圧:任意聴取→事情聴取→逮捕の流れに入れば、供述の一貫性と物証が決定打に。

家族圧:子どもの何気ない言動が矛盾の露呈を招く可能性。

外部圧:天童の検証が第三の真相(別犯・事故偽装・関係者の関与)をあぶり出す展開に期待。
「“家族を守るための嘘”が、家族を壊す第一原因だった」——そんな反転が最も“このドラマらしい”落としどころだ。

放送・配信メモ

放送:2026年1月26日(月)22:00〜(カンテレ・フジ系「月10」)

公式サイト&キャスト:松下奈緒/安田顕/桜井ユキ/宮沢氷魚/中村海人 ほか。

見逃し:TVerに番組ページあり。最新話は順次配信。

参考:公式第4話情報・局番組表・ニュース記事・作品基本情報を横串で確認しています。解釈部分は筆者考察であり、公式見解ではありません。

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