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上白石萌歌「あさイチ」1月30日プレミアムトーク出演|これまでの出演作とプロフィール徹底ガイド

キャスト・俳優情報

※1/30(金)に一部地域で放送のプレミアムトーク「上白石萌歌」は、2/11(水・祝) 朝10:05から総合テレビで全国放送の予定です。なお、NHK ONEでの配信は2/11から1週間です。

上白石萌歌という名前を聞いて、まず思い浮かぶのは“透明感”だろう。真新しい空気を胸いっぱいに吸い込むような声、まっすぐ届くまなざし。映像、舞台、声の仕事、そして音楽名義〈adieu〉まで、彼女の表現はジャンルを縦横無尽に横断しながらも、一本芯の通った「やさしさ」と「強さ」を宿している。近年はNHK「あさイチ」のプレミアムトークでも、その素顔と現在地が語られ、俳優としての歩みが改めて注目を集めた。

俳優としての転機を語るなら、映画『羊と鋼の森』は欠かせない。ピアノをめぐる世界で、姉の上白石萌音と姉妹役で寄り添い、静かな情感を奏でてみせた。音の余白を大切にする同作のトーンと、萌歌の柔らかな存在感は驚くほど相性がよく、スクリーンに残る“音の震え”までが彼女の佇まいに導かれているようだった。続くドラマ『義母と娘のブルース』では、少女の揺れる心と成長の階段を丁寧に描写。視線の揺らぎや呼吸の速さといった微細な変化で、人物の内面を立ち上がらせる力が光った。

声優としての挑戦も早くから話題になった。細やかな息遣いで幼い感情のゆらぎを伝え、アニメーションの時間に体温を宿す。実写と声の演技は一見別物に見えるが、どちらにも共通するのが「相手を受けとめる」聴覚的な感性だ。耳で受けとめ、身体で返す。その循環が、萌歌の芝居を柔らかくしなやかにしている。

さらに連続ドラマでは、等身大のヒロインを瑞々しく更新する一方で、ミステリーや学園ものなどジャンルへの順応性も高い。たとえば『金田一少年の事件簿』では、推理劇の“受け手”として観客の感情線を丁寧に導き、物語の緊張を保つ役割を担った。大仰な芝居に流れることなく、台詞の間合いと表情の切り替えで強弱をつけるスタイルは、年齢を重ねるごとに研ぎ澄まされている。

音楽活動〈adieu〉では、言葉の角を丸くして心に置いていくような歌を紡ぐ。囁きと歌唱の中間にあるニュアンス、吐息の粒立ち、語尾のほどけ方――そのどれもが演技と地続きで、役から切り離された「上白石萌歌」という人そのものの輪郭を浮かび上がらせる。映像の現場で獲得した呼吸のコントロールが、ライブの一音一音に確かな説得力を与えているのも興味深い。

そして今、彼女が挑むのは大作舞台。稽古場で培う身体性、声の飛ばし方、空間との対話は、映像で磨いた感性をさらに立体化させるはずだ。舞台はごまかしが利かない。距離、温度、時間の連続性――すべてを観客と共有する場で、萌歌は“受け手の想像力を信じる”表現をどこまで押し広げるのか。期待は高まるばかりだ。

ここで、姉・上白石萌音の話に触れないわけにはいかない。朝ドラやヒット恋愛ドラマで国民的な支持を得て、歌手としても確かな評価を築く萌音。姉妹はしばしば比較されるが、実のところ二人は補色関係に近い。萌音が言葉を明るく押し出して場を照らす光なら、萌歌は光に寄り添う陰影を繊細に描く。『羊と鋼の森』での共演が象徴的だが、同じフレーズを別の質感で響かせる二人の存在は、日本の映像・演劇シーンに豊かな“ハーモニー”をもたらしている。互いの活躍がもう一方の表現領域を広げ、姉妹という枠組みを超えて、それぞれが“自分の声”を社会に届けているのが美しい。

上白石萌歌は、器用なだけの若手ではない。彼女が場に現れると、シーンの空気密度がふっと変わる。台詞のない時間で物語を動かし、声の色味で記憶を刻む。配信全盛のいま、画面越しでも肌理(きめ)が伝わる稀有な俳優だ。映像・舞台・音楽の三点を行き来するその足取りは軽いが、残す足跡は深い。姉の萌音と共に、日本のエンタメが次の季節へ向かうとき――私たちはきっと、その先頭付近で柔らかな風を起こしている彼女の姿を見つけるだろう。次にどの物語で、どんな呼吸を聴かせてくれるのか。期待という名の鼓動が、もう高鳴っている。

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